兄と妹の禁断の愛を描いたダークファンタジー、天使禁猟区。
私は中学生の時に読みましたが、衝撃的な作品で今でも忘れられません…
今回は天使禁猟区の感想について書いていきたいと思います。
天使禁猟区のあらすじ!兄と妹の禁断の愛を描いたダークファンタジー
無道刹那は、実の妹である無道紗羅を愛しています。
本当に実の兄妹なので近親相姦であるし、許されない恋だと悩みながらも紗羅を愛します。
苦悩する日々が続くある日、地獄からやって来たという九雷と紫羅九音に女堕天使アレクシエルの生まれ変わりだと告げられ、困惑します。
九雷と紫羅九音が刹那の前に現れたちょうど同じ頃、無機天使ロシエルを復活させるためにカタンがばらまいたCD-ROM、天使禁猟区 で紗羅の友人である斉木翠雀は変貌し、操られるままに刹那の周囲の人間を従えて行き、刹那達を追い詰めて行きます。
自らの宿命や紗羅への禁断の愛に悩みながらも何とか抵抗していましたが、抗えず、手首を切って自殺を図ります。
しかし、天使のザフィケルに諭されて命を取り留めます。
そして、母親も刹那や沙羅の思いを何となく感づいており、2人を引き離そうとしますが、刹那と紗羅が結ばれてしまいます。
しかしながら、結ばれた直後、紗羅は女天使のキリエによって殺されます。
その衝撃から刹那はアレクシエルの有機天使の力を暴走し、聖隠者アダム・カダモンによって助けられます。
刹那は自身の暴走によって破壊されていく地球の復活と紗羅の蘇生ののために九雷達の協力で死者の魂が集まる星幽界へ旅立ちます。
そこにはすでに沙羅の魂はなく、天界にあることを知ります。
さらに星幽界に行く際に魂と肉体を切り離し、魂だけの存在となっていましたが、肉体をボイスという者の手によって肉体が先に死んでしまい、保管されていたアレクシエルの肉体を使うことにしました。
そして、本来の刹那の肉体の蘇生のために九雷は、地獄の魔王であるルシファーへの輿入れを決意します。
ルシファーの輿入れには裏では様々な思惑あると睨んだ刹那は九雷を助けるために地獄に向かい、救出します。
また、天界では紗羅が大熾天使長のメタトロンにより、水天使であるジブリールの肉体で目覚めていました。
紗羅はそこで知り合った風天使・ラファエルの協力で、本来のジブリールとしての能力と併せ、刹那の肉体を蘇らせます。
しかし、天界からの逃亡に失敗し、実の兄と結ばれた罪を問われる天界裁判によって幽閉されます。
更にそこでメタトロンの双子の弟であるサンダルフォンの襲撃を受け、操られた紗羅は惨殺を繰り広げながら神性界へと消えていきます。
それを知った刹那は紗羅を取り戻し、さらに地球崩壊を食い止めるために、これまでの旅で知り合ったザフィケルの腹心であるラジエル率いる天界の叛乱組織、世界の魂や七君主率いる地獄軍と共に至高天の神の塔へと向かって行きます。
天使禁猟区の感想!
ストーリーに登場する天使や悪魔は独自の設定ですが、宗教的な要素も見え隠れするので、非常に複雑な展開になっています。
魂や肉体が離れたり、天使と悪魔の関係も単純な敵対関係というわけでもなく、さらに複雑な人間関係も描かれているので、一度読んだだけでは理解できず、何度も読むことで理解することができる面白みがあると思います。
特に刹那はが実の妹である無道紗羅を愛して悩み、結ばれてしまうまでのストーリーが好きです。
普通では考えられない近親相姦という特殊なテーマに翻弄されていく兄妹が面白く、最後は結ばれるという衝撃がありました。
さらに妹のほうが亡くなり、妹は生前の兄との関係によって裁かれるという点も宗教的な観点が混じって興味深かったです。
そして、イラストが独特なイラストでキャラクターがきれいなのも魅力に感じました。
少し抽象的な感じがし、ストーリーの天使や悪魔、近親相姦といった禁忌や宗教観に対しての重厚感がより深みを増していると感じました。
ただ、難点だと思ったのが、アレクシエルやロシエル、ルシファーなどのキャラクター名がカタカナだったから中々名前とキャラクターが一致せず、天使や悪魔の区別も難しかったです。
天使禁猟区の漫画を読むには?
1994年~2000年まで「花とゆめ」で連載されていた天使禁猟区。
結構前の作品なので、なかなか古本屋さんでは売っていないかもしれません。
しかし、天使禁猟区はネットで読むことができます。
天使禁猟区が読めるのがebookJapanというサイトです。
全10巻揃っているので、ぜひこちらで読んでみてくださいね!